ブラジルのルラ大統領、警察の対応を批判 政府庁舎侵入で

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ブラジルのルラ大統領/Eraldo Peres/AP

ブラジルのルラ大統領/Eraldo Peres/AP

(CNN) ブラジルの首都ブラジリアで先週末に起きた政府機関襲撃をめぐり、デモ隊が政府庁舎に侵入して内部を荒らし回ることができた理由を問う声が強まっている。ルラ大統領も9日、治安部隊を批判する動きに加わった。

ルラ氏は知事らとの会合で、「ブラジリア警察は(襲撃の脅威への)対応を怠った。ブラジリアの情報機関も同様だ」と述べた。

ルラ氏はさらに「映像を見れば、警官が襲撃犯と話をしている様子が容易に見て取れる。明らかに警察がデモ隊を黙認していた」と指摘。デモ隊に資金提供した人物を特定する考えも言明した。

8日の事件では、極右ボルソナーロ前大統領を支持するデモ隊が最高裁や大統領宮殿、連邦議会を包囲し、軍による介入とルラ氏の追放を訴えた。ルラ氏は左派の間で英雄的な存在で、昨年10月の大統領選で僅差(きんさ)でボルソナーロ氏を下し、12年ぶりに政権に返り咲いた。

襲撃現場をとらえた映像には、治安部隊が政府庁舎に入るデモ隊を傍観しているとみられる様子が映っている。

CNNはブラジリアの連邦軍警察や軍にコメントを求めている。

ブラジル大統領府の報道官は9日、記者団に「ある程度の支援なしには」8日の事件はあり得なかったと説明。連邦議会や大統領府の正面口は破壊されていないと指摘し、何らかの共謀があった可能性を示唆した。

ブラジルのディノ法相によると、8日の事件後、これまでに約1500人が逮捕された。

政府はデモの資金源や首謀者についても調べを進めている。情報提供用のメールアカウントには既に1万3000件のメッセージが寄せられたという。

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