「面白半分に人を殺す」 国外へ脱出の元ロシア兵、ブチャでの戦争犯罪を糾弾

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国外へ脱出の元ロシア兵、ブチャでの戦争犯罪を糾弾

(CNN) ニキータ・チブリンさんは、今も同僚だったロシア人兵士のことを思い出すと話す。彼らは、ウクライナ人女性2人をレイプしたとみられる状況でその場から逃げ出した。今年3月、ウクライナ首都キーウ(キエフ)の北西にいた時の話だ。

「走っていく彼らを見た。それから、彼らが女性をレイプしたのだと分かった。被害者は母親と娘だった」と、チブリンさんは振り返る。彼らの司令官は、レイプについて知らされると肩をすくめた。レイプ犯とみられる兵士らは殴られたものの、罪に対して十分な罰を受けることは全くなかったという。

「刑務所に入れられたわけでもない。首になっただけ。ただ『行け!』と言われた。単に戦争から追放された。それで終わりだ」

チブリンさんはロシアの街、ヤクーツク出身の元兵士で、同軍の第64独立自動車化狙撃旅団に配属されていた。悪名高いこの部隊については、ブチャやボロジャンカなど、キーウの北に位置する町及び村に攻め込んだ際、戦争犯罪を行った疑いがかかっている。

チブリンさんは9月にロシア軍から脱走。ベラルーシとカザフスタンを経由して欧州に逃れた。

ウクライナ国防省は今年4月、チブリンさんの旅団の兵士らを戦争犯罪者と呼んだ。殺害された民間人を埋葬した集団墓地や街路に横たわる複数の遺体が、ロシア軍の撤退したキーウ州から見つかったためだ。

第64独立自動車化狙撃旅団の司令官は「ブチャの虐殺者」として知られ、欧州連合(EU)と英国の制裁対象になっている。米国は旅団全体を制裁対象にした。

ロシア政府は当該の大量殺害に対するいかなる関与も否定。民間人の遺体の画像は偽物だと、根拠のない主張を繰り返している。

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