ロシア軍の「ヘルソン撤退」は偽装工作か ウクライナ

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ロシア軍に向かって発砲するウクライナ軍の砲兵部隊=5日、ウクライナ南部ヘルソン州/Metin Aktas/Anadolu Agency/Getty Images

ロシア軍に向かって発砲するウクライナ軍の砲兵部隊=5日、ウクライナ南部ヘルソン州/Metin Aktas/Anadolu Agency/Getty Images

(CNN) ウクライナ軍のナタリア・グメニュク報道官は5日、ロシア軍が南部ヘルソン州から撤退すると見せかけ、ウクライナ側の部隊を市街戦におびき出そうとしていると主張した。

グメニュク氏は国内メディアとのインタビューで、ロシア軍が実はヘルソンにとどまっていることを示す客観的な証拠があると述べた。市内を流れるドニプロ川の左岸(東岸)に置かれた陣地は、右岸(西岸)陣地の援護に使われるとみられる。

同氏によれば、左岸へ移動したのはロシア軍の精鋭部隊や将校らで、右岸に残った部隊は退避経路を断たれ、最後まで戦うことを強いられている。

ロシア軍は撤退を偽装することにより、近隣集落での市街戦にウクライナ軍をおびき出す作戦とみられ、ウクライナ側もこれに対抗する戦略を立てているという。

ヘルソンの戦況をめぐっては現在、情報が錯綜(さくそう)している。ロシアに任命された現地当局者が3日、ロシア軍撤退の見通しを示したのに対し、ウクライナ当局者らは当初から「わな」ではないかと指摘していた。

住民の避難についても、ロシアは安全のためと主張するのに対して、ウクライナは住民らが移住を強制されているとの見方を示してきた。

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