ロシア軍、ウクライナ南部へ東部の兵力移送続ける 反攻に対抗

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ザポリージャ州メリトポリの穀物倉庫を警護するロシア軍の兵士/Olga Maltseva/AFP/Getty Images

ザポリージャ州メリトポリの穀物倉庫を警護するロシア軍の兵士/Olga Maltseva/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ戦況でロシア軍が東部ドネツク州マリウポリから南部地域の各地へ軍装備品を輸送し続ける動きが強まってきた。ウクライナ軍が攻勢を仕掛ける南部で戦局の転換を図る狙いとみられる。

ロシアの占領下にあるマリウポリを既に離れた同市の市長顧問は、市内を通過しての装備品の移送が続いていると証言。今月16日には装備品を積んだ最大100台からなる大規模な車列が中南部ザポリージャ州へ向かったとした。これら車列には歩兵戦闘車両も含まれた。

これに加え、大人数のロシア軍兵士がトラック「カマズ」でマリウポリ西部にある2カ所の村落に運ばれ、拠点を築いたともした。

CNNは先週、ザポリージャ州メリトポリ市近くで西進するロシア軍の大規模な車列の位置情報を確認。マリウポリの地域住民グループは今月15日、ロシア軍の複数の軍用車両が南東部の港湾都市ベルジャンスクの方向へ市内を走行する画像も公開していた。

これら装備品などの西方への移動は南部ヘルソン州に展開するロシア軍の支援が目的との見方も一部ある。同州でロシア軍はウクライナ軍の長距離兵器を駆使した攻撃で守勢にあるともされる。

メリトポリのフェドロフ市長は最近、同市の南部で多数の爆発が起きたことを報告。爆発の原因などは説明しなかったが、ザポリージャ州に設けられた複数のロシア軍基地は今月に入り少なくとも3度、ウクライナ軍の長距離砲撃を受けたとした。

ロシア軍はメリトポリで一般市民への圧力を強めており、地区の封鎖や尋問を行っているともした。バシリウカにあるロシア軍が管理する検問所は民間人がウクライナ側へ進入出来る最後の経路となっているが、約500人がここで立ち往生しているともした。

ヘルソン州ではロシア軍の司令部や弾薬集積所がここ数週間、ウクライナ軍の攻撃の標的となっている。ウクライナ軍の南部地域を統括する作戦司令部は、ロシアの占領軍部隊は展開の場所を大幅に変え、一般住民の背後に隠れようとしているとも主張した。

ロシア軍はさらなる攻撃を恐れて一部の基地を放棄し、人口が密集している居住地域内への移動を新たに選んでいるとも指摘。ウクライナ軍は地域住民を危険にさらす攻撃には踏み込まないだろうと計算していると述べた。

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