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ウクライナ大統領、バイデン氏に強いメッセージ要求 「ウクライナこそが象徴」

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ウクライナ大統領に独占インタビュー

ウクライナ・キエフ(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は米国のバイデン大統領に対し、一般教書演説の中でロシアによるウクライナ侵攻について、力強く「有益な」メッセージを打ち出すように求めた。CNNとロイターの独占インタビューで1日に語った。

インタビューはウクライナの首都キエフにある掩蔽壕(えんぺいごう)の中で行われた。ゼレンスキー氏はここでウクライナ軍を指揮し、ロシアによる侵攻の対応に当たっている。

インタビューの中でゼレンスキー氏は、ロシアがウクライナの各都市への攻撃を続ける限り、両国の協議の進展はほとんど見込めないとの認識を表明。「重要なのは人々への爆撃を停止することだ。そうすれば我々は前に進み、交渉のテーブルにつける」と述べた。

ウクライナとロシアの当局者は先月28日、ロシアの侵攻が始まって以降初めて会談した。ロシアとの交渉は時間の無駄だったと感じているかと問われたゼレンスキー氏は、「(答えは)いずれ分かるだろう」と述べた。

米連邦議会での一般教書演説に臨むバイデン氏に対しては、ロシアによる侵攻の緊迫性とその意味するものについて、米国民に印象付けることを強く求めた。

「彼は世界のリーダーの一人で、米国民が次のことを理解するのが極めて重要になる。つまり、今戦争はウクライナで起きているが、これは民主主義や自由という価値観のための戦争だということだ」(ゼレンスキー氏)

また米国と北大西洋条約機構(NATO)に対して、ウクライナ上空における飛行禁止区域の設定や地上軍の派遣を改めて呼びかけた。

バイデン氏をはじめとする各国首脳には何度も話していることとしたうえで、「ウクライナは侵攻に抵抗し、どの国よりも強く戦うが、ロシア相手に1国だけでは持ちこたえられない」「もし我が国を支援したいのであれば、迅速に行動する必要がある」「今がその時だ」と訴えた。

また仮にウクライナが倒れれば、ロシア軍はポーランドやリトアニアといった国々の国境にも向かうと警鐘を鳴らした。

1人のコメディー俳優から世界的に有名な戦時指導者になった自身の変化について問われると、「状況は極めて深刻だ。映画とは違う。自分は何かを象徴するような存在ではない。ウクライナこそが象徴だと思う」と回答。

欧州はウクライナを特別な存在として見ているとの認識も示し、世界にとっても「失うことのできない特別な存在」だと付け加えた。

一方でロシアに対しては、ウクライナの市民や歴史的な建造物を無差別に攻撃していると非難。ロシア軍の兵士らは「自分が何をしているのか全く分かっていない」「我が国民の哲学やメンタリティー、志を理解しない」「ただ派遣され、命を奪い、死んでいくだけだ」と語った。

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