オーストリア、欧州初のワクチン義務化へ ロックダウン再発動
(CNN) 新型コロナウイルスの感染急拡大に直面するオーストリアのシャレンベルク首相は20日までに、年齢的に対象者となっている住民全員へのワクチン接種を来年2月から義務づける方針を発表した。実行されれば、欧州では初めての措置となる。
首相はまた、首都ウィーンでの会見で全国規模でのロックダウン(都市封鎖)を今月22日から実施し、最短でも10日間維持するとも発表した。さらに10日間の延長もあり得るとした。
感染の再加速に一様に襲われる欧州諸国で、全住民を対象にしたロックダウンを今秋に発令するのはオーストリアが初めて。シャレンベルク氏は「第5波、第6波や第7波の到来は願い下げだ。来年夏にこの種の話し合いはもうしたくない」と強調した。
同国で必要な回数のワクチン投与を終えた住民は66%以下で、欧州連合(EU)加盟国内では最低水準となっている。
オーストリア政府は最近、接種を完全に終えていない12歳以上の全住民を対象にロックダウンを発動。外出が許される数少ない理由を除いて在宅が命じられ、警官も街頭などで違反行為に目を光らせていた。同国では以前にもロックダウンを導入していた。
同国でワクチン接種の対象は12歳以上の全員。ウィーンでは15日から5〜11歳層への試験的な投与も始まった。