要求のまなければ人質殺害と脅迫、米国人ら17人誘拐のギャング団 ハイチ

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「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」の施設の入り口=18日、ハイチ首都ポルトープランス/Ralph Tedy Erol/Reuters

「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」の施設の入り口=18日、ハイチ首都ポルトープランス/Ralph Tedy Erol/Reuters

(CNN) 米国人とカナダ人の宣教師の一行17人を誘拐したハイチのギャング団のリーダーが、要求したものを受け取れなければ人質を殺すと脅迫していることがわかった。21日に公開された映像で確認された。

ハイチ治安当局関係者によると、この映像は20日にギャングのメンバーの葬儀で撮影されたもの。リーダーはこれらのメンバーが警察に殺されたと主張している。

宣教師らが所属する「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」はリーダーの発言に対するコメントを控えた。

宣教師団は16日に首都ポルトープランスの北東部を車で移動中にギャング団「400マオゾ」によって誘拐された。キテル司法相によると、誘拐犯は人質1人あたり100万ドル(約1億1400万円)の身代金を要求している。

宣教師団には生後8カ月の赤ちゃん、3歳と6歳の子ども、10代の子ども2人が含まれる。所属団体によると、全員がアーミッシュやメノナイトなど再洗礼派の人々で、米国の6州とカナダ・オンタリオ州から訪れた。

宣教師団の家族は21日、支持者への感謝を伝え、誘拐は同情を示す機会だと述べる声明を発表。「神は我々の親愛なる人々に、敵を愛し、呪ってくる敵を祝福し、憎んでくる敵に善行を行うまたとない機会を与えてくれた」と述べた。

キテル司法相によると、ハイチ警察の交渉役と米連邦捜査局(FBI)が事件解決に向けて動いている。

ハイチの人権調査団体CARDHによると、同国では年初から10月16日までに少なくとも782人が誘拐され、そのうち少なくとも53人は外国人だという。身代金目的の誘拐は7月の大統領暗殺後に急増し、10月前半だけで少なくとも119件発生した。400マオゾはバスごと誘拐するなど集団の誘拐で特に悪名高いという。

今春に400マオゾに誘拐され生き延びたフランス人聖職者の男性は、貧困と不平等が犯罪の原因であり、誘拐が「生計の手段になっている」と語る。同国では多くの国民が1日数ドル程度で暮らしている。

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