旧ザイールで最悪の飢餓発生の危機、国連報告

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中央アフリカからコンゴに逃れてきた難民らが立てた仮設の避難所(1月21日撮影)/ALEXIS HUGUET/AFP/Getty Images

中央アフリカからコンゴに逃れてきた難民らが立てた仮設の避難所(1月21日撮影)/ALEXIS HUGUET/AFP/Getty Images

(CNN) 国連食糧農業機関(FAO)と世界食糧計画(WFP)は10日までに、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)での食糧供給が逼迫(ひっぱく)し、世界で最悪の飢餓に陥る状況に直面していると報告した。

国内の部族抗争、疾病のまん延や国内の避難民の増加などが主因となっている。両機関の新たな報告書によると、国民の2700万人以上が現在、食糧難の影響を受けている。総人口のうち3人に1人の割合となる。

この苦境にある住民数は2018年調査では1300万人だったともした。

両機関によると、国民700万人が食糧確保の緊急事態のなかにあると指摘。日々の食料入手の半分以上を援助に頼っている実態を意味するとした。WFPによると、命をつなく食料援助を同国国民の870万人に既に配給しているとした。

同国の食糧事情の悪化の最大の原因は、東部と中部カサイ州での政治抗争。国内には現体制に抵抗する40以上の武装勢力が割拠し、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系の組織の存在も指摘される。

これに新型コロナウイルスの影響が絡む。NGO組織「国境なき医師団」は今月、年初以降、はしかの症状1万3000件以上を報告。コレラやマラリアの伝播(でんぱ)も広範な上、エボラ出血熱の新たな発生も指摘されている。

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