香港裁判所、民主活動家の黄氏に禁錮13カ月半 他の2氏にも実刑
香港(CNN) 香港の裁判所は2日、容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案をめぐる昨年のデモで無許可の集会を扇動および組織したとして、民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏に禁錮13カ月半の量刑を言い渡した。
公判ではこのほか、活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏と林朗彦(アイバン・ラム)氏も、それぞれ禁錮10カ月と同7カ月を言い渡された。周氏の罪状はデモの扇動と参加、林氏の罪状はデモの扇動となっている。
3氏はいずれも解散した政党「デモシスト(香港衆志)」の元メンバー。先月23日から収監されており、今回の量刑言い渡しに際して刑務所から裁判所に移送された。裁判所の前には数百人の支持者が集まった一方、親中国のデモ隊の姿も少数ながら見られた。
収監先で書かれSNSで公開された書簡によると、黄氏はX線検査で腹部に「異物」が見つかったとして、一時独房に収容された。
これについて弁護士は、黄氏は「独房に収容されている間、苦しんでいた」と指摘。収容期間は先月26日まで続いたと明らかにした。弁護士によると、林氏は「大丈夫」だが、23歳の周氏は「初めての収監で環境に慣れていない」ため、苦しい思いをしているという。
量刑言い渡し前に周氏のSNSに投稿された書簡では、うまく眠れず気分も悪いとしたうえで、実刑を言い渡される可能性が高く「とても心配だ」と吐露。「塀の外の皆さんが元気に過ごしていることを願う」とつづられている。