スペイン前国王が出国、財務不正疑惑の捜査進む中で

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スペインの前国王フアン・カルロス1世。出国していたことが分かった/CASA DE SU MAJESTAO EL REY VIA A GETTY IMAGES

スペインの前国王フアン・カルロス1世。出国していたことが分かった/CASA DE SU MAJESTAO EL REY VIA A GETTY IMAGES

マドリード(CNN) スペインが独裁制から民主制へ移行する時期に国のかじ取り役を担った前国王のフアン・カルロス1世が、出国していたことが4日までに分かった。前国王をめぐっては、財務の不正疑惑に関する捜査が行われている。

息子の現国王フェリペ6世に宛てた書簡で、前国王は国外へ脱出することを決めたと説明。過去に自らの私生活で起きた特定の出来事が一般社会で大きな反響を呼ぶ中での決断だと述べた。

スペイン王室の報道官は3日の書簡の公開の後でCNNの取材に答え、前国王が「すでに国外へ出た」と明らかにした。ただ行先については言及しなかった。

これに先立ち、前国王の弁護士はCNNに対し、スペインからの脱出は切迫した事情によるものだと述べていた。弁護士自身も、前国王の行先は把握していないと主張した。

現在82歳の前国王をめぐっては、2014年の退位以前から国内外のメディアが財務の不正疑惑を報じていた。息子の現国王が父親から距離を置こうとしていたことも伝えられていた。

王室の報道向け発表によると、フェリペ6世はスペインを去るという前国王の決断に「心からの敬意と感謝」を表明した。前国王の治世がもたらした歴史的な重要性を強調すると同時に、スペインの民主主義の土台となる原則と価値観を改めて確認したいとの見解を示したという。

スペインの高位当局者は先月、CNNに対し、前国王が08年にサウジアラビアの国王から1億ドルを受け取ったという疑惑について、スイスの検察が関連する書類を調査していると明らかにしていた。

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