ダニ媒介脳炎、欧州で感染拡大 英国で初の症例

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ダニが媒介する脳炎の症例が、英国で初めて報告された/Shutterstock

ダニが媒介する脳炎の症例が、英国で初めて報告された/Shutterstock

(CNN) 発症すれば死に至ることもある感染症「ダニ媒介脳炎(TBE)」の症例が、英国で初めて報告された。欧州全体ではTBEの感染者が急増しており、英衛生当局は、感染の確率は「極めて低い」としながらも、ダニに注意するよう呼びかけている。

英公衆衛生当局によると、ほとんどの人はTBEのウイルスに感染しても症状が出ることはない。ただ、一部はインフルエンザのような症状が出ることもあり、少数は重症化して脳や中枢神経に影響が及ぶ。

TBEは主にスカンジナビア半島や欧州本土、アジアで発生している。欧州では2017年に3079例が報告され、このうち9例が死亡した。

英国では今年に入り、イングランド東部のセットフォード森林公園で1人の感染が確認された。この患者は既に完全回復し、以後、英国内で感染者は見つかっていない。

TBEなどダニが媒介する感染症は、ウイルスに感染したダニが見つかっている森林などを歩き回ると感染する恐れがある。

欧州で感染者が増えているのは、気候変動の影響や、屋外で過ごすレジャーの時間が増えた影響と思われる。

英国へは渡り鳥やペットを通じて感染したダニが持ち込まれた可能性がある。

ダニは5~10月にかけて活動が活発になる。ダニにかまれないようにするためには、草が生い茂っている場所を避けて歩道や道路を歩き、皮膚を覆って虫よけを使うことが望ましい。

米国では2018年に米議会諮問委員会が、ダニが関連する疾患を「公衆衛生に対する深刻かつ増大する脅威」と位置付けていた。

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