ブラジル、アマゾン火災対策の支援金を拒否も大統領が受け入れ示唆

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アマゾン火災対策の支援金についてブラジル大統領が受け入れる可能性を示唆/ANTONIO SCORZA/AFP/AFP/Getty Images

アマゾン火災対策の支援金についてブラジル大統領が受け入れる可能性を示唆/ANTONIO SCORZA/AFP/AFP/Getty Images

サンパウロ(CNN) アマゾンの熱帯雨林で相次いだ火災への対策に向け、主要7カ国(G7)が発表した2000万ドル(約21億円)の支援金がブラジル政府に拒否された。しかし同国のボルソナーロ大統領は直後の発言で軌道修正し、支援金を受け入れる可能性を示唆した。

G7は26日の首脳会議(サミット)で、マクロン仏大統領の主導によりブラジルへの資金援助を決めた。

これに対してボルソナーロ大統領のロレンゾニ首席補佐官は同日夜、パリの世界遺産、ノートルダム大聖堂で4月に大規模な火災が起きたことを指摘し、「マクロン氏は防げたはずの火災を防ぐことができなかった」「国内で対処するべきことがたくさんあるはず」と反発。ボルソナーロ氏の報道官は27日、支援を拒否すると明言した。

ところがボルソナーロ氏はその1時間後、大統領府前での会見で記者団に「私がそんなことを言ったか」と繰り返し問い掛けた。そのうえで、マクロン氏がブラジルの気候変動対策をめぐり、ボルソナーロ氏を「うそつき」と非難した発言を撤回すれば、支援を受け入れると述べた。

ボルソナーロ氏は「G7に感謝さえしている」とも語る一方、マクロン氏が支持率低迷などの国内問題から逃れるためにブラジルに干渉しようとしていると批判した。

ボルソナーロ氏は数日前から、アマゾンの森林保護に向けて国際社会が連携する案はブラジルを植民地扱いし、主権を損なう動きだと反発を示していた。

マクロン、ボルソナーロ両氏の間では同時に個人的な衝突もあった。ボルソナーロ氏のフェイスブック公式ページ上で25日、支持者が両氏の夫人の写真を投稿して比較し、マクロン氏が嫉妬を感じていると暗に主張。ボルソナーロ氏は「(マクロン氏に)恥をかかせてはだめだよ」と応じていた。マクロン氏はサミットでの会見で、「極めて無礼」と不快感をあらわにした。

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