タイ憲法裁、王女擁立の政党に解党命令 民主派に打撃か

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プリチャーポン党首は判決に「深い悲しみ」を覚えると言及した/LILLIAN SUWANRUMPHA/AFP/Getty Images

プリチャーポン党首は判決に「深い悲しみ」を覚えると言及した/LILLIAN SUWANRUMPHA/AFP/Getty Images

(CNN) タイの憲法裁判所は7日、今月実施される総選挙の首相候補としてウボンラット王女の擁立を試みたタイ国家維持党に解散を命じた。民主派にとって打撃となる可能性がある。

ウボンラット王女はワチラロンコン国王の姉に当たる。裁判所は判決で、王女擁立を図ったことで国家維持党は「君主制に敵対的」とみなされるとの判断を示した。

国家維持党の幹部は10年間にわたり政治活動を禁じられる。

国家維持党は375選挙区のうち174区で候補を立てる方針だったが、他党への登録の期限はもう過ぎており、こうした候補者の出馬はなくなる見通し。

判決に先立ち、首都バンコクにある裁判所の周りには、群衆対策で1200人の警官が配置された。

プリチャーポン党首は声明で、判決に「深い悲しみ」を覚えると言及。「基本となる政治的自由や、候補者と有権者の権利に確実に影響が及んでいる」と述べた。

突然の王女擁立劇を受け、タイ政界には激震が走っていた。

王族に近い人物が立候補すれば、タイでは前代未聞の事態になっていたとみられる。絶対王制は86年前に終わったが、国王は依然として深く尊敬される存在で、影響力も大きい。

国王は王女による立候補表明の翌日、擁立を「不適切」とする声明を発表。タイ選管は「王室は政治を超えた存在でなければならない」として立候補を認めない判断を示した。

タイの総選挙は今月24日に実施される予定。2014年の軍事クーデター以来初の総選挙となる。

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