イラク首相、要衝タルアファル解放を宣言 ISISから奪還

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タルアファルでの戦闘に参加したイラク軍の兵士

タルアファルでの戦闘に参加したイラク軍の兵士

(CNN) イラクのアバディ首相は31日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に支配されていた北西部の要衝タルアファルの解放を宣言した。

タルアファルは2014年6月にISISに占領され、イラク軍が10日前から奪還作戦を開始。ニナワ州では要衝モスルが解放された後、ISISが支配する都市はタルアファルのみとなっていた。

アバディ首相は声明の中で、「ニナワ州全域を我が軍が掌握した」「タルアファルは解放されたモスルとともに、故国に戻った」と宣言。イラクに残るISISの戦闘員に対しては、「死か降伏かの選択しかない」と通告した。

イラク治安部隊(ISF)を援護してきた米軍率いる有志連合も同日発表した声明で、タルアファル奪還を「ISFとイラク政府および国民にとっての重大な成果」と評価。タルアファルでは今後も、爆発物の除去や潜伏しているISIS戦闘員の捜索などを続けるとしている。

ノルウェーの非政府組織(NGO)はアバディ首相の解放宣言の前日に、イラクでは長年の衝突のため、何十万もの市民が行き場を失っていると指摘していた。

同団体幹部は、軍事作戦の間、何千人もの市民の行動が制限されていたと述べ、「避難した人たちが自由に行動できるようになり、自宅に戻って復興への長い行程に着手できるようになることを願う」と話している。

イラクでは人口の3分の1に当たる推定1100万人が人道支援を必要としているとされ、同団体は国際社会のさらなる支援を訴えている。

ISISは今もシリアとの国境付近の町など複数の地域を支配し続けている。

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