イスラエル、ガザ境界に新たな壁を建設 トンネル対策

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トンネルを調べるイスラエル兵=2014年

トンネルを調べるイスラエル兵=2014年

エルサレム(CNN) イスラエル軍は13日までに、パレスチナ自治区ガザとの境界線上に築く地中から伸びる新たな壁の建設工事を加速させると発表した。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる境界線上の地下トンネルの敷設を阻止するのが狙い。

新たな壁の工費は8億5000万米ドル(約927億円)で、長さ約51キロの境界線上に建設される。

CNNの取材によると、この壁は地上部分で高さ約6メートルとなるが、地中部分の深さは不明。地中での活動を探知出来る能力を保持する「スマートウォール」とも呼ばれている。ガザ周辺には現在、フェンスが構築されているが、新たな壁はこのフェンスの背後に設けられる。

イスラエル軍当局者はCNNに、工事は今後数カ月間加速されると指摘。工事は今後2年間内に完工の予定。工事は着工から既に数カ月経過している。

イスラエルの地元メディアによると、同国軍の南部管区司令官は壁建設でイスラエルとハマスの間の緊張関係が激化する可能性があるとしながらも工事は中止しないと言明。ハマス当局者はCNNの取材に、境界線上のコンクリート製の壁建設を注視していると述べた。

戦闘員はガザ、イスラエル間のトンネルを偵察やイスラエル領内への攻撃などに利用。ガザ、エジプト間のトンネルは食糧、医薬品、物資や武器輸送などに用いている。

イスラエルは2005年、ガザから軍関連施設を撤収させ、入植地活動も中止した。ただ、陸路、空路や海路でのガザへの出入りの大半を規制し、ほぼ封鎖状態に置いている。

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