豪華客船、夜のパーティーを10日間禁止 海賊対策

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(CNN) 豪華客船シー・プリンセスの運航企業が「海賊」対策を理由に甲板上での娯楽行事やプールでのパーティーなどを日没から夜明けまで一切禁じる異例の規則をこのほど打ち出した。

同船の乗客は約2000人。禁止措置はオーストラリアのシドニーを出港後、インド洋、アラビア海、アデン湾やスエズ運河を航行中に実行された。乗客の1人である旅行ライターはCNNの取材などに、夕暮れ時にはカーテンや店舗のシャッターが全ておろされたと報告した。

また、危機が実際に迫った場合、乗客はバルコニー側のドアを閉めて施錠し、船室への入り口ドアに鍵をかけ、廊下に避難するよう指示されたとも述べた。ただ、乗客は驚きの表情を示しつつも、冷静に対応し、むしろ事態に喜んで順応していたとも語った。

同船を運航する「プリンセス・クルージズ」はCNNの取材に、特定の脅威が生じたわけではなく、あくまで危機管理上の事前対策の一環と説明。シー・プリンセスは今回、104日間の航海日程で、パーティー禁止などは航海の最初の段階の10日間が対象となっていた。

国連の専門機関である国際海事機関によると、同船が今回の危機管理措置を試した航路では過去に客船が巻き込まれる複数の海賊行為が発生していた。アデン湾では2008年、客船「ノーティカ」が海賊の小型船2隻に襲われ、発砲される事件も起きていた。同船は速度を上げて安全海域へ入り込み、難を逃れていた。

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