ケニアで大学襲撃 死者147人に キリスト教の学生狙う
(CNN) ケニア東部ガリッサで2日に起きた大学キャンパスの襲撃事件で、国家災害対策当局などは同日、死者が147人、負傷者は79人に達したと発表した。襲撃側は4人が死亡。当局は賞金をかけて容疑者を指名手配した。
ケニアで起きたテロ事件としては、200人以上が死亡した1998年の米大使館爆破事件以来、最悪となった。
今回の事件では隣国ソマリアを拠点とするアルカイダ系過激派「シャバブ」が犯行を認める声明を出した。
ケニア内相などによると、武装集団は2日未明、ガリッサ大学に押し入って学生などに向けて銃を乱射し、人質を取った。360人が住む学生寮も一時的に占拠されたが、一部の学生は脱出したという。軍は複数の学生寮に突入し、武装集団を追い詰めた。
目撃者は、武装集団がキリスト教の礼拝所に押し入って人質を取り、「仲間のイスラム教徒を除いてその場にいた相手は誰でも撃った」と証言した。
AFP通信によれば、武装集団は学生を宗教別に分けてイスラム教徒は脱出させ、キリスト教徒を人質に取ったという。
CNN系列局のNTVは、襲撃が始まってから4時間後も激しい銃声と爆発音が続いたと伝えている。
内務省はこの事件に関連して、2000万シリング(約2600万円)の賞金をかけてモハメド・モハマド容疑者を指名手配した。「どんな情報でも当局に通報を」と呼びかけている。
ガリッサ地域には今後数日の間、午後6時半から午前6時半までの夜間外出禁止令が出された。