村の指導者が「報復レイプ」命令、14歳少女が被害 インド

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インド農村の「司法制度」

ニューデリー(CNN) インド東部で14歳の少女が自宅から連れ出され、近くの森林で強姦される事件があった。警察は捜査の結果、村の指導者が犯行を命じていたことが分かったとして、この男を拘束した。

今回の事件では改めて、地方の村で住民同士のトラブル解決などに当たる「パンチャヤット」と呼ばれる自治評議会の問題が浮き彫りになった。

事件の発端は、被害者の少女の兄が、既婚女性に対する強姦未遂の疑いをかけられたことだった。パンチャヤットは会合を開き、この女性の夫に対し、報復のため容疑者の妹を強姦するよう指示したとされる。

加害者の男と村の指導者、少女の兄の3人は拘置され、いずれも無罪を主張しているという。

男性中心に構成されるパンチャヤットを巡っては、これまでに何度も問題が指摘されてきた。

1月には西ベンガル州で20歳の女性が村の指導者の命令で集団強姦される事件が起きた。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、女性は別の集落の男性との交際をとがめられ、「罰」として強姦された。

地元のメディアは、パンチャヤットの命令で強姦の被害者が加害者の男性と強制的に結婚させられる実態を伝えている。最年少の被害者は6歳だという。

パンチャヤットは名誉殺人や暴力犯罪をそそのかすこともあるとされる。これに対してインドの裁判所は2011年、個人や機関が人権を侵害するような命令を出すことは許されないと断じた。しかし都会から遠く離れた村では公正な裁きを受けるのが難しく、パンチャヤットに頼るしかないのが現状だ。

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