中国で深刻化する留守児童問題 6100万人が「置き去り」に

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中国全国女性連盟(CWF)の統計によると、農村部に取り残された子どもの数は、片方の親だけ不在の場合も含め、6100万人に上る。子ども5人に1人の割合だ。

両親とも家にいない例は、18歳以下で3000万人。200万人の子どもは、大人の保護者がいない状況で暮らしており、自衛を余儀なくされている。

留守児童に関する著作があるイエ・ジンジョン氏によると、チェン氏の事件のように娘が農村に残された場合、性犯罪者の標的となりやすいという。

実際、国営新華社通信の報道をみても、性被害として報告される事件の多くは、留守児童を狙った犯行だ。広東省化州市では、実に94%の事件が留守児童絡み。

同通信によると、当局も対策に乗り出しており、「安全集会」の開催を学校に命じるなどして、学校管理や教師倫理の向上を図っている。

留守児童世代にまつわる問題は性被害だけではない。長いあいだ両親と離れて暮らすことで、感情面でのしこりも生まれる。子どもは自分が家族の負担になっていると悩み、出稼ぎ労働者の側でも親失格だと自責する。親に見捨てられたと恨み、電話に出ない子どもまでいる。

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