2歳児が肥満で胃切除手術 世界最年少か

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(CNN) 肥満が理由でサウジアラビアの2歳児が肥満手術を受けていたことが明らかになった。2歳は肥満手術を受けた人の世界最年少記録と見られ、米国では専門家や市民の間で論議を呼んでいる。

この2歳児は体重が約36キロまで増え、重度の睡眠時無呼吸症を患っていた。体重増加を抑えるため、2種類のダイエットを試したが失敗に終わったという。そこで医師らは、腹腔鏡下袖状胃切除術を行う決断を下した。これは胃の60~85%を永久に切除することにより、食物摂取を抑制するというものだ。

米アトランタの小児科医で二児の母親でもあるジェニファー・シュー医師は、そのような手術はあくまで最後の手段であり、まずは入院して観察とダイエットを試し、効果がなかった場合に限定すべきだと語る。

シュー医師は、この2歳児の詳しい事情は把握していないが、仮に医師らが手術を行わなければ、いずれ足の骨が曲がったことで負傷したり、心臓病や糖尿病を患ったり、さらに睡眠時無呼吸による酸欠で命を落としていた可能性もあると指摘する。

一方、幼い子どもが肥満手術を受ける場合のもう1つの大きな懸念は、手術が子どもの成長に長期的に与える未知の影響、特に知能の発達への影響だ。シュー医師は「人間の脳は出生から3歳までに急成長するため、2歳児はまさに脳の発達段階にある」とし、「手術が(脳の発達に)どのような影響を及ぼすかは未知数」と指摘する。

シュー医師は、現段階では、肥満手術を検討するのは、子どもの成長が止まるか、それに近い時期、すなわち女の子なら13歳ごろ、男の子なら15歳ごろまで待つべきだと語る。

一方、今回のケースについて米国の一般女性からは、「他に良い方法がなかったのか」や「あらゆる手を尽くした上での苦渋の決断だったのだろう」と2歳児の両親に同情的な声が上がる一方、安易に肥満手術に頼ろうとする親が増えることを懸念する声も聞かれた。

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