「親元訪問を頻繁に」 高齢化進む中国で問われる家族像

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2011年末の時点で60歳以上の人口が約1億8500万人に

2011年末の時点で60歳以上の人口が約1億8500万人に

新華社通信によると、中国では2011年末の時点で60歳以上の人口が約1億8500万人に達した。15年には2億2100人に増え、50年までに国民の3分の1が高齢者となる見通しだ。一人っ子政策と30年間に及ぶ経済改革の結果、この女性と同様の悩みを抱える若者が急増している。

江蘇省では最近、農家の男性が100歳の母親をブタ小屋に閉じ込めていたと地元テレビ局が報じ、物議を醸した。年金や社会福祉制度の不備から、農村では特に子どもへの依存を余儀なくされる高齢者が多い。北京大学国家発展研究院の統計によれば、高齢者の2割以上は貧困ライン以下の生活を送っている。

近代化の波の中で、親孝行を重んじる伝統的価値観も薄れてきた。香港科技大学のアルバート・パーク氏は「多くの原因が重なって家族間扶養のシステムが崩れ始めた。政府はこの流れを食い止めようとしている」と指摘する。

改正法は、子どもが親の世話から逃れようとして相続権を放棄することを禁じ、世話をしない場合は毎月手当てを支払うべきだと定めた。高齢の親が子どもを訴えることも可能としたが、具体的な手続きや子どもへの罰則は明記されていない。

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