不倫の男女を石打ち処刑、マリのイスラム勢力支配地域
マリ(CNN) 西アフリカのマリ北部を支配しているイスラム勢力が、不貞の罪に問われた男女を石打ちの刑にかけて処刑したことを明らかにした。
目撃者などによると、男女は同国北東部アゲルホクの町で7月29日、地面に掘った2つの穴の中にそれぞれ入れられ、石を投げられて死亡した。「誰もイスラム勢力を止めようとはしなかった」と住民は話している。女性には2人の幼い子どもがいたという。
同地を支配するイスラム勢力の指導者は、「あの男女はいずれも(別の相手と)結婚していながら不倫関係を持った」と主張、「イスラム法に基づいて不貞の罪で石打ち刑に処した」と語った。
同勢力は国際テロ組織アルカイダとの関係が指摘されている。マリ北部を同勢力が支配して以来、イスラム法に基づく処刑が伝えられたのは初めて。
マリでは3月に起きた軍部のクーデターによって大統領が辞任に追い込まれ、混乱状態に陥っている。この混乱の中で反政府勢力とイスラム勢力が北部の実権を握った。
この地域の住民は大半がイスラム教徒だが、厳格なイスラム法による支配には反対している。