新型コロナワクチンの接種、65歳以上と重症化リスクある人に限定か 米

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米食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス感染症の米国人向けワクチンについて承認方法を変更する/Jon Cherry/Getty Images via CNN Newsource

米食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス感染症の米国人向けワクチンについて承認方法を変更する/Jon Cherry/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) 米食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス感染症の米国人向けワクチンについて承認方法を変更する。この変更により、今後のワクチン接種対象者は高齢者や重症化リスクの高い人に限定される可能性がある。

FDAは20日にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載された論説で、新型コロナの改良型ワクチンの承認にあたり、メーカーから受け入れるエビデンスの種類を変更すると述べた。

この変更により、今秋から利用できる改良型ワクチンの対象者は65歳以上の成人および重症化リスクの高い基礎疾患を持つ人々に限定され、以前接種対象だったすべての人が接種できるわけではなくなる可能性がある。疾病対策センター(CDC)によると、米国では生後6カ月以上の国民の約4分の3が、重症化リスクのある基礎疾患を抱えている。

この変更は、CDCにワクチンの推奨について助言する専門家によってすでに検討されており、米国は英国やカナダ、オーストラリアの指針に、より足並みをそろえることになる。

一方で、この新たな基準では、何百万人もの健康な成人や子どもが最新のワクチンを利用できなくなる可能性がある。FDAは、健康な子どもや成人が定期的な新型コロナワクチン接種から臨床的に有意義な利益を得るという十分な証拠がないため、他の年齢層への接種を推奨する前に、特に50~64歳の成人を対象としたプラセボ対照試験のさらなる結果を確認する意向を示している。

ファイザーやモデルナ、ノババックスなどの新型コロナワクチンメーカーが、FDAが求める特定の年齢層を対象としたランダム化比較試験を実施するかどうかは不明。こうした試験には費用がかかり、期間も通常は数カ月、あるいは数年を要する。

モデルナは20日の声明で、「FDAの明確な指針に感謝しており、同局と引き続き協力し、米国民がワクチンにアクセスできるようにするための必要なデータを提供する」と述べた。

ファイザーとノババックスは、コメントの要請に応じなかった。

今回の発表に先立ち、FDAはノババックスの新型コロナワクチンを承認した。承認は予定されていた期限を6週間過ぎていたうえ、同ワクチンの対象は65歳以上および基礎疾患を持つ12歳以上に限定されている。

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