バイデン米大統領、ICCの逮捕状請求は「言語道断」 イスラエルとハマスを同列に

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ICCによるイスラエルへの逮捕状請求、米大統領が非難

ワシントン(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘などを受けて国際刑事裁判所(ICC)がイスラエル首相やイスラム組織ハマス幹部らに対して戦争犯罪や人道に対する犯罪の容疑で逮捕状を請求したことをめぐり、バイデン米政権は20日、テロ組織と米国の同盟国を同列に置くものだとしてICCを強く非難した。

ICCのカーン検察官はCNNとの単独インタビューで、ハマスのガザでの最高指導者シンワル氏といったハマス指導者と、イスラエルのネタニヤフ首相およびガラント国防相に対し、戦争犯罪と人道に対する犯罪の容疑で逮捕状を請求していると語った。

バイデン大統領は20日、声明で、ICCの措置は「言語道断だ」と述べた。

バイデン氏はその後、ホワイトハウスで行われたユダヤ系米国人文化遺産継承月間の集いでも、「イスラエルが民間人の保護にできる限りのことをしたいのは明らかだ」「今起きていることはジェノサイド(集団殺害)ではない」と繰り返した。

世界各国からはICCの発表に非難が相次いでいる。英国は戦闘休止の「助けにならない」と発言し、ブリンケン米国務長官も、ICCの対応は停戦と人質解放の交渉を「妨げかねず」、「根本的に反対」という米国の姿勢を述べた。

米下院議会のマイク・ジョンソン議長は「根拠がなく、正当性がない」と発言。下院共和党の幹部はICCへの制裁を検討している。

米国で最も著名なユダヤ系政治家の一人で、イスラエルの戦闘行為に批判的なバーニー・サンダース上院議員はICCへの支持を表明した。「ICC検察官はこうした措置を講じる権利がある」「国際社会は国際法を順守することが不可欠だ」と声明を発表した。

ICCに対する非難で、米国は微妙な立場に置かれることになる。ICCは今もウクライナで続くロシアの戦争犯罪の記録調査を進めているが、米国はこれを支援している。

国家安全保障会議のカービー報道官は、ロシアのプーチン大統領が「無実の民間人を殺害する目的で民間施設を意図的に標的にしている」とした上で、「イスラエル国防軍は違う」と付け加えた。

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