機密文書巡るバイデン氏の聴き取り調査、CNNが音声記録へのアクセス求め提訴

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機密文書を巡る聴き取りに応じたバイデン氏(左)と捜査を担当したハー元特別検察官/Getty Images

機密文書を巡る聴き取りに応じたバイデン氏(左)と捜査を担当したハー元特別検察官/Getty Images

ワシントン(CNN) バイデン米大統領の元事務所や自宅から副大統領時代の機密文書が見つかった問題で、CNNは特別検察官がバイデン氏から聴き取り調査を行った際の音声記録のアクセスを求めて訴訟を起こした。

この事案を担当したロバート・ハー特別検察官による捜査の中で、上記の聴き取り調査は重要かつ政治的に物議を醸す部分となっている。ハー氏は、副大統領退任後の機密文書の不適切な取り扱いでバイデン氏を刑事訴追するに足る証拠は存在しなかったと結論づけていた。

最終報告書でハー氏は、81歳のバイデン氏を「思いやりと善意のある高齢者で、記憶力に乏しい」と評した。

今年2月にハー氏の報告書が公表された後、司法省はバイデン氏への聴き取り調査の写しを公開した。しかし同省は調査の音声記録も保有している。

これ以降司法省を去ったハー氏は、最近の議会での証言でバイデン氏の音声記録の重要性について明らかにした。これらの記録を証拠と見なす形で、起訴しない判断に至ったとも述べた。

CNNの弁護士は、4日に首都ワシントンの裁判所へ提出した文書の中で「聴き取り調査の記録へのアクセスが一切なければ、メディアや一般市民がハー氏によるバイデン氏の性格描写について自分たちの結論を構築することは初めから不可能だ。(中略)とはいえ、聴き取りの写しでは音声記録の代わりにならない」と主張した。

この数十年で、現職の大統領が自分を訴追する可能性のある検察官からの聴き取り調査に応じたのは今回のバイデン氏の事例のみ。

トランプ前大統領も機密文書の不適切な取り扱いを含む多くの捜査の対象になっているが、特別検察官による聴き取り調査に臨んだことは一度もない。

CNN以外にも複数の組織がハー氏の事務所からの記録に対するアクセスを求めて訴訟を起こしている。これらの訴訟はまだ初期の段階にある。

昨年10月に行われた5時間に及ぶ聴き取り調査の中で、ハー氏はバイデン氏について、自分が副大統領だった年や長男が亡くなった年を思い出せなかったと明かしていた。ただ聴き取りの写しによれば、長男の死去した日付は正確に覚えていたという。

また自身の側近らが機微な情報を含む文書をどのように保管し、扱っていたのかについては、再三にわたり知らない、もしくは思い出せないと答えている。最終的に側近らはそうした文書を箱に入れ、バイデン氏の個人事務所や自宅の中に置いていたが、そこに至る経緯も分からないと述べていた。

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