大学レスリング選手がハイイログマと格闘、2人負傷 米ワイオミング州

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米大学のレスリング部の選手2人がクマに襲われ、格闘の末負傷した/Dallas Lowry

米大学のレスリング部の選手2人がクマに襲われ、格闘の末負傷した/Dallas Lowry

(CNN) 米ワイオミング州の森林で、大学のレスリング部の選手グループが最強の相手と格闘した。

同州ノースウエスト大学のレスリング部に所属するケンデル・カミングスさんとブレイディ・ロウリーさんは15日、シカの角集めをしていたところをハイイログマに襲われた。

ロウリーさんはCNNの取材に対し、まず自分が襲われたと振り返る。

カミングスさんと一緒に車に戻ろうとしていたロウリーさんは、クマの足跡があることに気づき、友人に知らせようとしたところ、森の中から自分たちに向かって来る物音が聞こえた。

「クマ! クマ!」と叫んだロウリーさんは、クマに体当たりされて倒れ、高さ1.5メートルほどの岩場から転落した。

「ヤツはかなりうまいこと私にむしゃぶりついた。私の左腕をつかんで私を振り回し、私の左腕を折った」とロウリーさんは話す。

カミングスさんは叫んだり物を投げたりしてクマの気をそらそうとしたが、うまくいかなかったため、「飛び降りてクマにつかみかかり、私から引き離した」(ロウリーさん)

クマは今度はカミングスさんに襲いかかった。

カミングスさんは、クマに体当たりされ、少しかまれたとCNN提携局KSLに話している。

カミングスさんは、クマが離れた隙にロウリーさんに声をかけたが、返事を聞く前にクマが戻って来て第2ラウンドになり、今度は頭と頬をかまれたという。

ロウリーさんは山を駆け上がって救急車を呼び、見下ろすと、ハイキングの途中で離れ離れになっていたチームメートの2人が目に入った。

3人で連絡を取り合いながら、1人がカミングスさんを探し、やがて血まみれになったカミングスさんが足を引きずりながら歩いているのを発見。一行は重傷を負ったカミングスさんを交代で背負いながら1.6キロほど歩き、農場の車に拾われて、救急車で搬送された。

ロウリーさんもカミングスさんも既にモンタナ州の病院を退院し、完全回復が見込めるという。それもチームメートの絆のおかげだとロウリーさんは言い、「私たちは互いに地獄へ行って戻り、相手の汗と血を見て親友になる。コーチがそう教えてくれた。兄弟を見放すわけにはいかない」と話している。

ワイオミング州狩猟漁業局によると、この国有林の標高の低い場所では、至る所でクマの活動が活発になっている。

同局は米魚類野生生物局と連携して同地のクマの行動を観察し、一般の安全のために最善の管理判断をするとしている。

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