ANALYSIS

荒れる南シナ海、米海軍は問題続きの「沿海域戦闘艦」に白羽の矢<上>

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南シナ海での演習でシンガポール海軍の艦船の前を航行するガブリエル・ギフォーズ/MC2 Brenton Poyser/U.S. Navy

南シナ海での演習でシンガポール海軍の艦船の前を航行するガブリエル・ギフォーズ/MC2 Brenton Poyser/U.S. Navy

「武器分散戦術」

一方、中国は約340万平方キロに広がる南シナ海のほぼ全域に主権を主張。この海域における米軍艦の存在が緊張や不安定の原因になっていると指摘する。

それでも、米海軍は南シナ海でのプレゼンス誇示をやめておらず、演習や中国政府の主権主張に異議を唱える「航行の自由作戦」を目的に、定期的に艦船を派遣してきた。

6月まで第7艦隊司令官を務めたビル・マーツ中将は今年、オンラインの防衛会合で、海軍は2022年末までに最大8隻のLCSを西太平洋に配備する計画だと表明した。シンガポールを拠点とするLCSは現在2隻だが、今年末までにこれを4隻に増やすという。

マーツ氏の発言は米海軍協会ニュースが最初に報じた。

マーツ氏はこの中で、LCSのガブリエル・ギフォーズが昨年の作戦で「南シナ海南部をほぼ制圧した」と発言。「同艦は快進撃を続け、南シナ海における中国のあらゆる活動を吹き飛ばした。非常に印象的な仕事ぶりだった」と述べていた。

その後、第7艦隊報道官は南シナ海でのガブリエル・ギフォーズの働きについて説明を加え、CNNに寄せたメールで「実際には何も『吹き飛ばされて』いない」と指摘した。

吹き飛ばしたというのは「影響力」の意味であり、「詳細には触れないが、ガブリエル・ギフォーズの存在は南シナ海全域の活動に影響を与えた」としている。

海軍当局者は、LCSは南シナ海の環境に理想的だと口をそろえる。

LCSは海軍により、沿岸部の脅威に対応するうえで「完璧」な艦種と形容されている。小型の水上戦闘艦であることから島しょ間を素早く移動し、こうした地形を利用して脅威から身を守ることができる。第7艦隊の誘導ミサイル駆逐艦では無理な小さな港湾に入り、地域のパートナー国との協力をより容易にすることも可能だ。

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