脱線ばかりの第1回大統領討論会、6つのポイント

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両候補者は序盤から激しい言葉の応酬を繰り広げた/Olivier Douliery/Pool/Getty Images

両候補者は序盤から激しい言葉の応酬を繰り広げた/Olivier Douliery/Pool/Getty Images

トランプ氏は白人至上主義者を非難せず

バイデン氏はトランプ氏を何度も直接、人種差別主義者と呼んだ。

「この大統領は差別主義的な憎悪や断絶を引き起こそうと、どんなものでも(わかる人にだけ合図するための)犬笛として使う」(バイデン氏)

人種間の関係や抗議デモ、暴力、警察活動を議論する時間では、トランプ氏はバイデン氏を抗議デモの暴力や破壊的な部分と結び付けようとした。ミネソタ州で警官に首を押さえつけられ死亡したジョージ・フロイドさんの事件やケンタッキー州で警官に射殺されたブレオナ・テイラーさんの事件などに対して抗議デモが発生している。

トランプ氏はまた、バイデン氏が当選したら米国の郊外は「なくなる」と主張した。郊外地域はトランプ政権下で民主党への支持に傾きつつある。

バイデン氏はそれに対して、「彼は道を間違えない限り、郊外を知らないだろう」と反撃。トランプ氏の犬笛はもう機能しないと述べ、コロナウイルス流行や気候変動への対応が郊外を傷つけたと主張した。

この時間帯の最後には、ウォレス氏やバイデン氏から何度も白人至上主義を非難するように促されたのに対して応じず、白人至上主義団体のプラウドボーイズについて「距離を取りかかわるな」と言及した。17年バージニア州シャーロッツビルでの白人至上主義者の行進に対するトランプ氏の反応を思い起こさせるものとなった。

選挙に疑義を呈する

トランプ氏は郵便投票に関する誤った情報やうその主張を展開する中、尋ねられた1つの質問をその通りだとは言わなかった。もし選挙結果が不明瞭な場合に、支持者に対し平和的でいるように求めるかどうかという質問だった。

トランプ氏は11月3日の大統領選後に支持者に対して何を語り掛けるかと尋ねられると、「支持者には投票所に行き、注意深く見るように促している」と答えた。

大規模な選挙の不正に関するうそをいつも通り並べた後、トランプ氏は「もし何万票も操作されているとわかれば、それには従えない」と述べ、一定の状況下では投票結果を支持しない考えを示した。

この回答に、大統領選後の混乱の懸念を鎮める要素はほとんどない。

一方バイデン氏は、もし国民が多くの票を投じてくれたら――恐らくバイデン氏に対して――結果が争われる選挙を回避できると述べた。

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