デモ隊と親トランプ派が衝突、1人死亡 米ポートランド
(CNN) 米オレゴン州ポートランド中心部で29日夜、警察の暴力に抗議するデモ隊とトランプ大統領を支持する集会の参加者らが衝突し、1人が銃で撃たれて死亡した。
警察によると、死亡した人物は午後8時46分ごろ、胸部を撃たれた。身元などは公表されていない。警察は現場の目撃情報や動画があれば連絡してほしいと呼び掛けている。
銃撃場面の一部をフェイスブック上でライブ配信した男性はCNNに「ほとんど前触れなく、3秒ほど叫び声が聞こえた後に男が催涙スプレーをまくのが見えた」「撃たれた人は相手の正面からスプレーを噴射していた」と語った。亡くなったのがこの男性なのかどうかは確認できていない。
同市では5月にミネソタ州の黒人男性が死亡した事件から90日以上連続で、警察の暴力と人種差別に抗議するデモが展開されている。
ニューヨーク・タイムズ紙の記者によると、死亡した男性の帽子には、デモ隊と対立する地元極右団体のマークが付いていた。
ポートランドではこの日、トランプ氏の支持者らが軽トラックなどを連ねて市内を回る集会が開催され、デモ隊との衝突が報告されていた。警察責任者が30日の会見で語ったところによると、警官らは車列が市中心部に入るのを阻止しようとしたが、一部の進入は止められなかったという。
デモ隊は警察組合の建物に落書きしたり、火を放ったりした=28日/Anadolu Agency/Getty Images
トランプ氏は30日朝のツイートでポートランドのウィーラー市長を「無能」「ばか者」と非難。ウィーラー氏は同日午後の会見で、トランプ氏が「憎悪と分断をつくり出した」と主張した。
オレゴン州のブラウン知事も同日午後、トランプ氏が分断と暴力をあおっているとする声明を出した。