喫煙・電子たばこ・薬物使用、新型コロナ感染症のリスク高める可能性

新型コロナウイルス感染症(COVID―19)を引き起こすウイルス「2019―nCoV」/NIAID-RML

新型コロナウイルス感染症(COVID―19)を引き起こすウイルス「2019―nCoV」/NIAID-RML

(CNN) 米国立薬物乱用研究所(NIDA)のノラ・ボルコフ所長はこのほど、喫煙者や電子たばこの利用者、薬物乱用者について、新型コロナウイルス感染症に対して特に脆弱(ぜいじゃく)な可能性があるとの見解を示した。

先週公開したブログで明らかにしたもので、「研究者は物質使用障害を抱える一部の人が特に重症化する可能性を警戒すべきだ」としている。

新型コロナ感染症は肺を攻撃するため、喫煙者やマリフアナまたは電子たばこの使用者にとっては特に脅威になる可能性があるという。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校たばこ管理研究・教育センターの責任者、スタントン・グランツ教授も17日、ブログを更新し、「患者の肺がインフルエンザなどの感染症にさらされる際、喫煙や電子たばこ吸引による有害作用は非喫煙者の場合に比べ、はるかに深刻なものになる」と指摘した。

さらに電話インタビューでは、電子たばこ吸引について「あらゆるレベルで肺に影響する。異物を排出する繊毛に影響を与えることで、鼻腔(びくう)の免疫機能に影響が出る。上気道のウイルス除去能力が損なわれることになる」との見方を示した。

米疾病対策センター(CDC)は18日、米国では新型コロナ感染症に絡む入院患者のうち、44歳以下の成人が2割を占めていることを明らかにした。これについて、グランツ氏は電子たばこの流行が要因となった可能性を指摘している。

グランツ氏は肺疾患対応に従事する同僚から、30歳以下の患者が複数入院し、数人は電子たばこの使用者だったとの報告が寄せられているという。ただ、関連性を証明する十分な研究や証拠はまだないという。

喫煙者は一般に、重い感染症にかかった場合、急性呼吸窮迫症候群などの深刻な合併症を発症するリスクが大きい。

グランツ氏は中国の査読付き医学誌に2月に掲載された研究を引用し、新型コロナウイルス感染症( COVID―19)が重症化する確率は喫煙者の方が非喫煙者より14倍高いとの結果が出ていると言及。肺炎を発症する可能性も14%高いという。

薬物使用に関する懸念

たばこや電子たばこだけではない。医療用麻薬オピオイドや覚せい剤メタンフェタミンの乱用は呼吸や肺の機能に影響を及ぼし、COVID―19による深刻な合併症へのリスクを高めるとボルコフ所長は語る。

ボルコフ氏によると、オピオイドは呼吸を遅くし、呼吸器疾患のある人の致死率を上げることが既に知られている。「COVID―19による肺の機能の衰えも同様にこうした人々を危機にさらす」と同氏は指摘する。

また、メタンフェタミンは肺組織と強固に結びつくため、肺に深刻なダメージを与えることが示されている。COVID―19にかかっている人が使用すれば、やはり悪影響のリスクは増すという。

ただ、物質使用障害の治療では治療の会や薬物治療のクリニックなど人と会う治療法に依拠しているのが通常だ。ミシガン大学薬物乱用センターのアリソン・リン医師は、感染防止のために人との接触を減らす「社会距離戦略」が推奨される状況では、こうした治療法が困難に直面しうると指摘する。

リン氏は、物質使用障害の患者は喫煙もしている確率が高いとも指摘。喫煙がCOVID―19の患者に与える影響は現時点で不明だが、深刻な影響である可能性があり、喫煙をやめることがまずは重要だと語った。

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