匿名でトランプ氏批判の論説、掲載の経緯をNYT編集者に聞く

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匿名での政府高官による寄稿について編集者に経緯を聞いた/Mike Coppola/Getty Images North America/Getty Images

匿名での政府高官による寄稿について編集者に経緯を聞いた/Mike Coppola/Getty Images North America/Getty Images

ニューヨーク(CNNMoney) 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が5日付の紙面で匿名の政権高官によるトランプ大統領を批判する内容の論説を掲載した。匿名での寄稿は前例がないわけではないが異例だ。

論説面を担当している編集者のジム・ダオ氏によれば、数日前に政権高官から仲介者を通じてNYT紙に連絡が入ったという。

仲介者を通じ、政権高官は政府内でのトランプ大統領に対する「抵抗勢力」について寄稿することに関心があると伝えてきた。5日付のNYT紙に論説が載り、政界では高官は誰なのか観測が持ち上がっている。

当然ながら、ダオ氏は寄稿者を明らかにしなかった。電話取材の中でも慎重に身元につながるような詳細については言及をさけた。性別についても明らかにしなかった。

ダオ氏は「その人物は仲介者を通じて私に連絡してきた」と述べた。「数日前」の出来事としたが、それ以上は明確にしなかった。大統領執務室などがあるホワイトハウス西棟で働いていなかったり、直接トランプ大統領とやり取りがなかったりしても、多くの当局者について「高官」とみなすことができる。

ダオ氏は、どのように「高官」なのかについても明言しなかった。NYT紙は直接寄稿者と話したとしたが、方法については明らかにしなかった。

ダオ氏が編集部の幹部に連絡し、さらに発行人のA・G・サルツバーガー氏に報告が行われた。論説部門はニュースの編集室とは分かれているという。

ダオ氏によれば、寄稿者の身元を知っているのは社内でもごく少数。「我々は、身元を保護するための特別な予防措置を数多く行っている」という。

文章のスタイルについては、書き直すなどの身元を隠すような特別な措置は取らなかったという。

今週は著名記者のボブ・ウッドワード氏がホワイトハウスの内幕を暴露する新著の内容についても一部が報道された。ダオ氏が知る限りでは、これは偶然の一致であり、今回の寄稿と暴露本には関係はないという。

匿名での寄稿を認めた理由については、本人から申し出があったからで、公開することによって職務が危険にさらされる可能性があるという。ダオ氏は、この高官が将来、再び寄稿する可能性について排除しなかった。

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