米昆虫館、珍しいクモやサソリ盗まれる 440万円相当の被害

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希少なクモやサソリなどが大量に盗まれた/Papilio / Alamy

希少なクモやサソリなどが大量に盗まれた/Papilio / Alamy

(CNN) 米ペンシルベニア州にある昆虫館から希少なクモやサソリ、カマキリ、カエル、ヘビなどが大量に盗まれる出来事があった。コレクションのうちの80%が盗難被害に遭い、被害額は4万ドル(約440万円)相当にのぼるという。警察によって一部の生き物は戻ってきたが、容疑者は捕まっていない。

被害に遭ったのは「フィラデルフィア・インセクタリウム・アンド・バタフライ・パビリオン」。同館のオーナー、ジョン・ケンブリッジ氏は「これほど大規模に生きた虫類が盗難被害に遭ったのはこれまでなかったのではないか」と述べた。前例のない事態であり、保険の補償がきかないという。

盗まれた生き物のなかには、絶滅危惧種も含まれているという。

事態を悪化させているのは内部の者による犯行とみられることだ。監視カメラには、複数の従業員が8月21日から数日にわたって建物から虫類を入れた箱を運び出しているところが捉えられていた。

ケンブリッジ氏によれば、従業員は荷物を全て運び出した後、シフトに現れなかったという。しかも、現場には犯行の痕跡も残されていた。刃物によって壁にスタッフの青い制服が張り付けられていた。

壁に「犯行の痕跡」が残されていた/Courtesy Philadelphia Insectarium
壁に「犯行の痕跡」が残されていた/Courtesy Philadelphia Insectarium

容疑者の自宅が捜索され、生き物の一部は取り戻すことができた。しかし、残りは依然として行方不明のままだ。警察は捜査を続けているものの、逮捕者はいない。

昨年オープンしたばかりの昆虫館だが、今回の盗難被害により、2階と3階の閉鎖を余儀なくされた。コレクションを再び増やそうと取り組みが進んでいる。新しい生き物を入手するための資金を確保しようとクラウドファンディングを通じて支援を呼び掛けている。

ただ、悪いことばかりではない。被害が報じられると、国内のコレクターや団体から生き物の寄付が寄せられるようになったという。

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