米政府、国内テロに警戒呼びかけ 「同時多発テロ以来の脅威」
ワシントン(CNN) 米国土安全保障省(DHS)は17日までに、テロ警報の内容を改訂し、米国内で過激化した人物によるテロの危険が増大していると指摘した。米国は2001年の米同時多発テロ以来、最も深刻な状況にあると分析している。
新たな警報は、国家テロ警報システム(NTAS)を通じて15日に発令された。米国の現状について、「同時多発テロ以来、最大級の深刻なテロの脅威に直面している。外国テロ組織は引き続きインターネットを利用して、我が国にいる人物に対し、テロ行為を実行するようそそのかし、支援し、指示を出している」と警告する内容。
NTAS警報は、国内のテロリストによる脅威に照準を当てる狙いで2015年12月に初めて発令され、過去3回にわたって内容が更新されてきた。
15日付の警報の期限は11月まで。テロリストが使う手口として、新たに自動車を使った攻撃などに言及。「テロ組織はリクルートした人物に対し、使いやすい道具を使って公共の場やイベントを狙うよう促している」と述べ、具体的な手口として「車での突入、小さな武器、刃物、自家製爆弾、その他人質を取るといった手段」を挙げている。
車やトラックで人混みに突っ込むテロは、この数カ月の間に世界各地で相次いでいた。
警報では外国人テロリストについても、「米本土を攻撃する狙い、あるいは我が国で他人をそそのかして攻撃を実行させる狙いで、ビザ免除国から米国への渡航を試みるかもしれない」として注意を促している。
DHSではこうした状況への対応として、「テロとの潜在的つながりがある渡航者を検知するため、検査や審査体制を強化している」という。