離陸途中にアメリカン航空機が出火、乗客脱出 20人負傷
(CNN) 米イリノイ州のシカゴ・オヘア空港で28日、乗客乗員170人を乗せたアメリカン航空383便が離陸途中にエンジンの不具合を起こし機体から出火、乗客が脱出する事態となり、地元当局によると20人が病院に搬送された。
けがの程度はいずれも打撲などの軽傷で、緊急脱出用のスロープで機外に逃れた際に負ったものだという。火災による負傷者はいないという。
空港消防当局によると、2番エンジンから出火しているとの通報があり、隊員が駆けつけた。同機は約1万9500キロの燃料を積んでいた。機体は滑走路の終わりより大分手前で停止した。
アメリカン航空の広報担当者によると、同機はフロリダ州マイアミに向かう予定だった。
捜査状況に詳しい筋によると、エンジンはゼネラル・エレクトリック(GE)製。離着陸場の南側にはエンジン部品などの破片が約800メートルにわたり飛び散った。ファンディスクと呼ばれる部品の一部が見つかったとの情報もある。
乗客の1人は、大きな音が聞こえた後に巨大な火の玉が見えたと証言。エンジン部から出火したようだと話した。機長はすぐに旅客機を停止させたという。混乱はあったものの機内は比較的落ち着いており、悲鳴や怒号が上がる場面などは少なかったという。
短文投稿サイトのツイッターに投稿された動画には、機体の右側から巨大な煙の柱が立ちのぼり、胴体部分の下で炎がうねる様子も捉えられている。
事故に伴い、空港の4本の滑走路は同日午後まで閉鎖された。シカゴの航空当局によると、空港の運営には支障はないという。