共和党候補が移民や外交で論争、個人攻撃影潜める 米大統領選
移民制度改革の議論では、穏健派のブッシュ氏やジョン・ケーシック・オハイオ州知事と、強硬派のテッド・クルーズ上院議員の間で意見がぶつかった。
ブッシュ氏は、米国が不法移民を大量に追放することは「不可能であり、米国の価値観に反する」と主張した。一方クルーズ氏は「法を執行せずに不法移民の滞在を許し、結果として勤勉な米国人労働者の賃金を引き下げてしまう政策は、思いやりがあるとはいえない」と論じた。
オバマ政権が目指す最低賃金の引き上げに対しては、マルコ・ルビオ上院議員が「機械より人を雇う方が高くなってしまう」と、改めて反対を表明。トランプ氏とカーソン氏はさらに、もともと高い賃金をさらに上げれば、失業率が上昇するなど経済に悪影響を及ぼすとの見方を示した。
討論会にはこのほか元ヒューレット・パッカード最高経営責任者(CEO)のカーリー・フィオリーナ氏、ランド・ポール上院議員が参加した。
これに先立ち、支持率が下位の候補者による「前座」の討論会には、クリス・クリスティー・ニュージャージー州知事、マイク・ハッカビー元アーカンソー州知事、ボビー・ジンダル・ルイジアナ州知事、リック・サントラム元上院議員が参加。クリスティー氏は、共和党候補者が互いに攻撃し合うのでなく、クリントン氏に照準を合わせるべきだと力説した。