米で非婚の若者増加、結婚率最低に落ち込みも
ニューヨーク(CNNMoney) 米国で1980~90年代に生まれた「ミレニアル世代」の結婚への意欲や期待が低下している。この世代が40代に差しかかるころには既婚者の比率が米国史上最低に落ち込む見通しだ。米シンクタンクのアーバン・インスティテュートが明らかにした。
このままのペースが続いた場合、40歳になっても結婚しないミレニアル世代の女性は30%を超す見通し。これは1960~70年代に生まれた「X世代」の2倍に当たる。X世代は女性の82%、男性の76.6%が40歳になるまでに結婚していた。
この背景として、結婚の重要性が薄れ、同居はしても結婚はしないカップルが増えていることが挙げられる。
かつては結婚が大人になるための出発点だったが、今では経済的基盤を確立してからでないと結婚できないと考える人が増えた。
また、長引く不況の影響のほか、人種や学歴による差も大きく、黒人やヒスパニック系、大学に進学していない層ほど、自分が40歳までに結婚していると考える人は少なかった。
結婚しなければ住宅を購入したり、大きな家に買い替えたりする人は減少が見込まれる。一方で1人親世帯が増えれば政府や自治体の保護を受ける人が増える可能性もあり、米国経済への影響も懸念される。