バイデン副大統領、習主席と会談 「深い懸念」伝達
(CNN) アジア歴訪中のバイデン米副大統領は4日、北京で習近平(シーチンピン)国家主席と会談し、中国が東シナ海上空に独自に設定した防空識別圏に対する米国の「深い懸念」を伝えた。同行している米政府高官が代表取材で明らかにした。
米当局者によると、バイデン副大統領はさらに、米国は中国が設定した防空識別圏を認めないと強調した。これに対して習首席も中国側の主張を展開したという。「最終的に習首席は、副大統領が言ったことを理解した。あとは中国次第であり、今後数日から数週間の展開を見守りたい」と米当局者はコメントしている。
ただ、公の場では緊張関係をうかがわせる発言はなく、習首席はバイデン副大統領を「昔からの友人」と呼んで友好ムードを演出。「我々は双方が積極的に、二国間、地域、世界的なレベルで協調と協力の拡大に努めてきた」と述べた。
バイデン副大統領も公の場では防空識別圏の問題には言及せず、この夏に行われた習首席とオバマ大統領の会談に触れて、「両首脳がこれまでに確立した関係は約束に満ち、我々に真の機会をもたらすものだ」と評価した。
当初45分間の予定だった習首席との会談は2時間に及び、経済問題やイラン、北朝鮮の問題なども話し合ったという。