ロベルト・バルティーニ、世界で最も謎めいた航空機設計者<上>

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バルティーニは「地面効果」を利用しエクラノプランの開発に取り組み、「カスピ海の怪物」と呼ばれる機体を生み出した/Musa Salgereyev/TASS/Getty Images

バルティーニは「地面効果」を利用しエクラノプランの開発に取り組み、「カスピ海の怪物」と呼ばれる機体を生み出した/Musa Salgereyev/TASS/Getty Images

初の試作機

バルティーニはソ連で再び名前を変え、父の名「ルドビコ」とスラブ系の名付けの習慣を踏まえて「ロベルト・ルドビコビッチ・バルティーニ」を名乗った。最初は実験的な水陸両用機の開発に取り組み、雇用先の組織を批判して解雇された後、赤軍の調査部門に雇われた。

表向きバルティーニの仕事は旅客機の設計だったが、実際には単葉戦闘機「スターリ6」の開発に従事した。試作機1機が製造された同機は、バルティーニのプロジェクトで実機製作にこぎ着けた初の機体となった。

スターリ6はステンレス鋼の機体と格納可能な単一の前輪を備え、航空機材料が木と布だった当時にあっては、さながら未来から来た航空機のような外観だった。スピード重視の設計で、飛行速度は約420キロに達した。

スロベニア・マリボル大学のセルゲイ・テザク教授は「1933年当時、ソ連での最高速度の記録は約270キロだった。従って、ソ連の最高の戦闘機を160キロ近く上回っていたことになる」と解説する。

こうした記録にもかかわらず、同機が生産段階に入ることはなかった。バルティーニは35年には兵装を備えた改良機を設計したものの、蒸発冷却システムなど未実証の技術のぜい弱性が懸念され、お蔵入りとなった。

「ロベルト・バルティーニ、世界で最も謎めいた航空機設計者<下>」は6月26日に公開予定

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