労組結成目指すNYアップル直営店の従業員、スタバやアマゾンに追随

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労組結成の取り組みが始まった米NY市グランドセントラル駅にあるアップルの直営店/Drew Angerer/Getty Images

労組結成の取り組みが始まった米NY市グランドセントラル駅にあるアップルの直営店/Drew Angerer/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米ニューヨーク市のグランドセントラル駅にあるアップル直営店の従業員が、労働組合の結成を目指している。有名企業の従業員が労組を結成する動きは全米で相次いでいる。

事情に詳しい関係者がCNN Businessに語ったところによると、アップルストア・グランドセントラル店の従業員は労組の結成を目指し、署名を集める活動を開始した。同店の従業員の30%以上の署名が集まれば、全米労働関係委員会(NLRB)が選挙を実施できる。

労組結成の取り組みを率いる同店の従業員は、国際サービス従業員労働組合(SEIU)傘下のワーカーズ・ユナイテッドと連携している。同組合は、スターバックス従業員の労組結成を支援して成功させていた。

アップル従業員は労組結成運動を「フルーツスタンド・ワーカーズユナイテッド」と命名。同団体のウェブサイトでは、労組結成を目指す理由について、ニューヨーク市の生活費値上がりに賃金が追い付いていないと説明した。

「アップルは成長して時価総額世界一の企業になった」「その小売店の従業員がなぜ、不安定な生活をしなければならないのか。アップルの気まぐれな寛大さに振り回されて生活することはできない。私たちの未来を運に託すことはできない。もしアップルの目標が『私たちが見つけた以上に良い世界を残す』ことにあるのなら、自らにもっと高い基準を課す必要がある」。同団体はそう訴えている。

アップルは労組結成の取り組みに関する直接的なコメントは避け、「我々には幸運にも素晴らしい小売りチームのメンバーがいて、彼らがアップルにもたらしてくれる全てを高く評価している」とコメントした。

アップルの直営店は全米で270店以上あり、数万人の従業員を雇用している。小売り従業員の初任給は、フルタイムの場合で時給20ドル(約2550円)、年間約4万ドル(約510万円)。労働統計局によれば、全米の家電店ではたらく小売り従業員の時給は平均で約25.5ドル(初任給ではなく、この分野の全従業員の平均)。

労働統計局の統計によれば、政府機関では労組に加入している職員が40%近くを占めるのに対し、民間セクターの従業員の加入は6.1%にすぎず、小売店の従業員の場合は4.4%とさらに低い。労組の組織率は過去何十年にもわたって減少傾向が続き、1983年の16.8%から減少を続けていた。スターバックス、アマゾン、アップルなど労組をもたない企業での組織化は、長年の間に失われた労組の影響力を取り戻すうえで不可欠とされている。

労組結成のための選挙は一般的に、従業員の50%以上の署名が集まるまで待って実施を申請する。たとえ選挙が実施されたとしても、経営陣が反対票を投じるよう従業員を説得する反労組運動によって、この取り組みが失敗に終わることもしばしばだ。

しかしそのトレンドは変化しつつある。今月に入り、ニューヨークのスタテン島にあるアマゾンの倉庫の従業員が、選挙を通じて歴史的な労組の結成を決めた。スターバックスは全米の十数店で労組結成運動が勝利を収め、残る従業員も後を追う機運が高まっている。

過去半年の間に全米労働関係委員会が実施した労組結成の選挙は前年同期比で57%増加。労組結成の運動は過去10年あまりで最も高い水準となっている。

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