元ジャニーズJr.、故ジャニー喜多川氏による性的被害を告発

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2019年7月、ジャニー喜多川氏の死去を報じる東京・有楽町の路上スクリーン/Kyodo News/Getty Images

2019年7月、ジャニー喜多川氏の死去を報じる東京・有楽町の路上スクリーン/Kyodo News/Getty Images

(CNN) 大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」に所属していた元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんは12日、自分や他の若い男性らが同社経営者で日本の芸能界の実力者だった故ジャニー喜多川氏から性的被害を受けていたと名乗り出た。

ブラジル出身の両親を持つシンガー・ソングライターのオカモトさんは記者会見で、15歳だった2012年から4年間、繰り返し喜多川氏からの性的被害に遭っていたと主張した。喜多川氏は19年に87歳で亡くなった。

オカモトさんによると、喜多川氏が都内に持つタワーマンションの最上階の部屋に宿泊する際に被害に遭った。そこには他のジャニーズJr.のメンバーと泊まることが多かったという。

オカモトさんは日本外国特派員協会で記者会見を開き、被害を受けた他のメンバーも名乗り出てくれることを期待すると語った。

喜多川氏は長年にわたり日本最大級の芸能事務所を率いてきた。人気少年グループを生み出し、10代のアイドルを音楽や俳優業でデビューさせる手腕で知られていた。メディアやエンターテインメント業界において、数十年にわたり強力な、影響力のある人物として存在した。

ジャニーズ事務所は13日、オカモトさんの主張に対してCNNに声明を寄せた。

声明では、同社が19年の前代表の死去に伴う経営陣の変更を踏まえ、新しい環境に即した、社会から信頼を得られる透明性の高い組織体制と制度整備を重要課題と位置づけてきたと述べた。

さらに、経営陣、従業員による聖域なきコンプライアンス順守の徹底、偏りのない第三者の専門家の協力を得てのガバナンス体制の強化への取り組みを今年1月に発表していると続けた。ただ、オカモトさんの主張に対して直接見解を示すことはしなかった。

喜多川氏に対する被害の訴えはだいぶ以前からあった。1999年、週刊文春は喜多川氏から性的虐待を受けたと告発する若者の記事を掲載。喜多川氏はこれを受け、名誉毀損(きそん)による損害賠償を求めて同誌を提訴した。東京高等裁判所は2003年、掲載された性的虐待の主張は名誉毀損に当たらないと判断して、一審判決の一部を覆した。喜多川氏は上告したが、最高裁判所は受理しなかった。

喜多川氏は性的被害に関して刑事訴追されたことはない。同氏は生前、そうした被害の訴えをすべて否定していたと報じられている。

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