米国人の父を持つ20歳、ミス・ユニバース日本代表に
東京(CNN) 今年の「ミス・ユニバース」日本代表に、アフリカ系米国人の父と日本人の母を持つ長崎県代表の宮本エリアナさん(20)が選ばれた。
日本は国民の約98%を同じ民族が占める保守的な社会。「日本人らしい」白い肌が美の象徴とされるなか、宮本さんの選出は異例の出来事として話題を呼んだ。
選考会の数日後、東京・原宿の街を歩く宮本さんはひときわ目を引き、カメラを向ける人もいた。宮本さんの父は、米アーカンソー州出身だ。外国人と日本人の間に生まれた子どもは日本語で「ハーフ」と呼ばれる。
「学校ではごみを投げ付けられたり、差別的な言葉を吐かれたりしました」と、宮本さんは振り返る。
日本代表に選ばれたことに対し、「日本人らしく見えない」(買い物中の中年女性)、「ハーフは100%日本人とはいえない。ミス日本は両親が日本人でなければ」(高校生男子)と批判する声も上がっている。
しかしテンプル大学日本校のジェフ・キングストン教授は、宮本さんが選ばれたこと自体が「日本は変化しつつあるという非常に前向きなメッセージを世界に発信している」と評価する。
宮本さんは、批判を受ける分だけさらに努力を重ねたいと話す。来年1月のミス・ユニバース世界大会に向けて、「ハーフでも日本を代表できることを世界中に知らせたい」と胸を張った。