サメ12匹が仲良く「お食事」、珍しい映像 異なる2種が一緒に
サメ12匹が仲良くお食事 ハワイ沖
(CNN) 複数のサメが仲良くお食事――。めったに見られない光景だが、観察に従事していた研究チームがこのほど、米ハワイ島の沖合で魅力的な集まりを目撃した。
ハワイ大学の海洋研究者モリー・スコット氏は「我々の知る限り、2種類のサメが集団で一緒に食事をする様子を記録した研究は初めて」と説明する。
研究結果は学術誌「フロンティアーズ・イン・フィッシュサイエンス」に発表された。少なくとも12匹、異なる2種(イタチザメとメジロザメの一種ヨゴレ)のサメが驚くほど平和に食事を共にしている様子が示されている。
「サメは孤独に狩りを行う傾向にあり、通常は1匹で餌にありつく。すべての個体が仲良く集団で食事をしている様子にとても興奮した」(スコット氏)
この2種類のサメは性質が大きく異なる。ヨゴレは回遊性が高いが、イタチザメは一年中、沿岸海域に生息する。
しかし研究者によれば、これらのサメの間には社会的な力学が存在し、仲良く一緒に食事を取ることが可能になった。スコット氏は「2種類のサメが同じ時間と空間の中で食事をしていた。そこにはサイズによって規定される社会的なヒエラルキーがあった」と指摘する。
今回の研究からは、サメたちが映画で描かれるほど悪意に満ちた攻撃的な生き物ではないことがうかがえる。