大自然の中で540日生き延びた小型犬、飼い主と涙の再会 豪
(CNN) 南オーストラリア州のカンガルー島で行方不明になり、540日ぶりに保護されたダックスフント犬の「バレリー」が、ニューサウスウェールズ州に住む飼い主との再会を果たした。
ジョージア・ガードナーさんとジョシュ・フィッシュロックさんは6日、ようやく愛犬を胸に抱き締めることができた。
自分に向かってまっしぐらに走ってくるバレリーの姿に「大泣きした」とガードナーさん。「この子は尻尾を振ってうれしそうな声を上げ、大喜びで飛び跳ねた。抱き締めた私は涙が止まらなかった」。7日に発表したコメントでそう振り返った。
「今は以前よりがっしりしていて元気いっぱい。正直言って私たちより元気がいい」
もう二度と会えないと思っていたというフィッシュロックさんも、「いまだに現実とは思えない」と喜びを語った。

バレリーを抱きしめ笑顔を見せるジョージア・ガードナーさんとジョシュ・フィッシュロックさん/Georgia Gardner
もうすぐ3歳になるバレリーは、2023年11月、飼い主とキャンプに出かけたカンガルー島で迷子になった。
助けようとした他人に追いかけられて茂みの中に逃げ込んだバレリーは、そのまま行方が分からなくなり、飼い主は捜索をあきらめて帰宅した。ヘビや体長1.5メートルにもなる爬虫(はちゅう)類のローゼンバーグオオトカゲが生息するカンガルー島。生存は絶望的と思われていた。
しかしその後、目撃情報が相次いだことから野生生物保護団体が中心となってボランティアの捜索隊が組織され、今年4月25日になってついにバレリーを発見。同団体がこれまでバレリーを預かっていた。
発見に貢献したジャレッド・カランさんは「こんな小さな子がここで生き延びられたのは、まさに奇跡でしかない」とコメントしている。