下品な悪態連発のヨウム8羽、品行方正な群れに戻すリハビリ開始 英動物園

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悪態を連発し隔離されていたヨウムが群れに戻されることになった/Steve Nichols

悪態を連発し隔離されていたヨウムが群れに戻されることになった/Steve Nichols

ロンドン(CNN) 英国の動物園が、ひわいな言葉の悪態を連発するオウム集団のリハビリのため、アダルト鳥園と化す危険を冒して新たな計画を採用した。

リハビリの対象は、イングランド東部リンカンシャーの動物園に寄贈されたオウム目のヨウム8羽。このうち5羽は2020年、下品な言葉を直すために群れから切り離して隔離されていた。

しかし動物園は23日からこのアプローチを変え、隔離していた5羽を、新たに寄贈された口汚い「エリック」「キャプテン」「シーラ」の3羽と一緒に群れへ戻すことにした。

「彼らを移動させる際に箱から出てきた言葉は衝撃的で、本当にひどかった。普通のののしり言葉ではない、正真正銘の放送禁止用語だった」。同園のスティーブ・ニコルズさんはCNNにそう語る。「我々はものすごく下品で口汚いオ8羽のヨウムを、暴言を吐かない92羽と一緒にする」

もしもこの作戦がうまくいけば、8羽のヨウムは群れの仲間たちのように、「電子レンジの音や車のバック音のようないい音」を学習してくれるかもしれないとニコルズさんは期待する。だが、もしも92羽が下品な言葉を覚えれば、「アダルト鳥園と化すだろう」。

隔離期間が長かった最初の5羽については、群れに戻す作戦は「大部分で」成功を収めたとニコルズさんは言う。しかしまだ時として悪態をつくこともあり、人間をまねてののしってから高笑いすることさえあるという。

オウムは人間の言葉や物音を聞こえた通りにまねる。8羽のうち6羽は男性の声、2羽は女性の声を出し、8羽全てが悪態をつきはじめると、とてつもなくひどいことになるとニコルズさんは説明する。

来園者には大きな警告の看板でヨウムの言葉に注意するよう呼びかけているが、これまでのところ苦情は1件もないという。

実際のところ、過去の実態は「オウムをののしる来園客の方が、客をののしるオウムよりもずっと多かった」(ニコルズさん)

ヨウムは社交性が高く、自然界では1000羽もの群れをつくって夜間に羽を休め、さまざまなさえずり声で互いにコミュニケーションをとる。

知能の高さは霊長類やクジラ、イルカにほぼ匹敵すると考えられている。

ニコルズさんによると、悪態はいつもほぼ同じ口調や状況で発せられ、前後の言葉を伴わないことから、ヨウムにとって特にまねしやすい。「相手をののしる時は普通、毎回同じことを言う」

動物園は、8羽が群れの言葉を覚えて口の悪さを治してくれることに期待をつなぐ。

「今はただそのままにさせている。門がきしむ音、ドアが閉まる音、人の笑い声、携帯電話の音……騒音だらけで素晴らしい」とニコルズさん。「これで落ち着いてもらえればと思う。ただ、ヨウムたちが悪態をやめることはないだろう。誰かが下品な言葉を浴びせれば、下品な言葉を浴びせ返すので」

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