火星の塵旋風の音、米NASA探査車が初めて収録

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火星探査車パーサビアランス、着陸の様子

(CNN) 火星の塵(ちり)がつむじ風に巻き上げられ、太古の湖の地を探査する米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサビアランス」の上空を吹き抜けた。探査車は搭載のマイクを使ってこの火星の塵旋風(じんせんぷう)の音を初めて収録した。

塵旋風は火星の気象パターンの一部で、頻繁に発生する。これまでに画像や気象データは収集され、塵の測定が行われて、NASAの火星探査機「インサイト」は塵旋風が発生させた地震信号や磁気信号も記録していた。しかし今回収録されるまで、音声のみが欠けていた。

2021年2月に火星に着陸したパーサビアランスは、火星に初めてマイクを持ち込んだ。

同年9月27日、塵旋風が真上を通過した時に、たまたまマイクのスイッチが入っていたことから音声が収録できた。この研究は13日の科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表された。

フランス・トゥールーズ大学の研究者によると、マイクがとらえた11秒の記録には、塵旋風の前方の壁と後方の壁が探査車の上空を通過する際の低周波の風の音が2回、収録されている。

塵旋風の壁と壁の間の静寂は、探査車が塵旋風の渦の目の中にいた時間だった。塵の粒が探査車に当たって立てるパチパチという音も聞こえている。

  
      

研究チームはこの塵旋風の中の粒子の数を数えることに成功した。計器を使って火星で巻き上げられた塵の数を数えたのは初めてだった。

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