世界の気温、2.4度上昇の見通しか 研究団体が新たな警告

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COP26の参加国に対し気候変動対策を訴えるデモ参加者ら=5日、スコットランド・グラスゴー/Jeff J Mitchell/Getty Images Europe/Getty Images

COP26の参加国に対し気候変動対策を訴えるデモ参加者ら=5日、スコットランド・グラスゴー/Jeff J Mitchell/Getty Images Europe/Getty Images

(CNN) 世界の平均気温は産業革命前に比べ、2.4度も上昇するとの分析結果が新たに報告された。

国際環境シンクタンク「クライメート・アクション・トラッカー(CAT)」が9日に報告書を出した。

温暖化対策をめぐっては、英グラスゴーで現在、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開かれ、各国が2030年までの温室効果ガス削減目標を提出している。

CATによると、この目標を踏まえたとしても、30年に予想される温室効果ガス排出量は、COP21で採択された国際枠組み「パリ協定」が気温上昇を1.5度に抑えるために設定している目標の約2倍に上るとみられる。

COP26の参加国のうち、世界の温室効果ガス排出量の85%に相当する40カ国が、50年までに排出量実質ゼロ(ネットゼロ)を目指すと表明している。しかしCATによれば、この目標のうち、具体的な計画に裏打ちされている削減量は6%にとどまる。

専門家からは「目標を達成するための計画がなければ、ネットゼロは単なるリップサービスにすぎない」「大々的な宣言は出てもその土台となる詳細がない」との批判が相次いでいる。

CATは各国が現在取っている政策をそのまま続行すれば、気温上昇は2.7度にも達すると予測する。一方でネットゼロの目標が完全に達成された場合、気温上昇は1.8度に抑えられるというのが最も楽観的なシナリオだという。そのためには30年までに大胆かつ迅速な行動を取る必要があると、CATは主張している。

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