警察の家宅捜索で発見された翼竜の化石、これまでで最も完全な骨格と判明 ブラジル

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研究者らはCTスキャンを活用して翼竜の骨格を再現した/Courtesy Victor Beccari

研究者らはCTスキャンを活用して翼竜の骨格を再現した/Courtesy Victor Beccari

今回の発見は研究者らにとって、トゥパンダクティルス・ナビガンスの頭部だけにとどまらず、完全に近い骨格を調査する初めての機会となった。

同僚らと16年に化石の研究を開始したベッカリ氏は、「標本の保存状態は並外れて素晴らしく、骨格の90%超、および頭部にあるとさかの軟組織の型、そしてケラチン質のくちばしが備わっている」と語った。

骨格の化石は、同国北東部に位置し、豊富な化石が産出されるクラト層で発掘され、約1億1500万年前にさかのぼるものだという。

この翼竜は長い首を持っており、ほとんどの時間を種子や果実といった餌を探し回りながら地上で過ごしていたと、研究者らは考えている。

ベッカリ氏は「この翼竜は翼幅が2.5メートル超で、体高は1メートル(そのうち、とさかが40%を占める)」と説明。「とさかがこれほど高く突き出て、さらに首も比較的長いことから、飛ぶ際には短い距離に限られていた可能性がある」と指摘した。

だがこの翼竜には、翼の動きが生み出す力に対抗して胸部を支える手助けをする背心骨など、飛翔するために必要な適応が備わっていた。また研究者らによると、翼骨の部位に固着する筋肉を発達させていたという。

ベッカリ氏は、「骨格には飛翔のためのあらゆる適応が示されており、この翼竜は捕食者から素早く逃げおおせていた可能性がある」と述べている。

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