フィリピンの民族、デニソワ人のDNAを最も高い割合で保有 進化の謎解明に光

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フィリピンとスウェーデンの共同チームは、フィリピンの118の集団の遺伝子構成を調査した/Ophelia Persson

フィリピンとスウェーデンの共同チームは、フィリピンの118の集団の遺伝子構成を調査した/Ophelia Persson

(CNN) 2010年に初めて発見された謎の初期人類「デニソワ人」。デニソワ人が存在していたことを示す化石上の決定的な証拠は、シベリアのアルタイ山脈のふもとにあるデニソワ洞窟で見つかった5つの骨だけだ。

しかし今、4828キロ離れたフィリピンの民族のDNAが、人間の進化における最大の謎に新たな光を当てている。

米科学誌カレントバイオロジーに12日に発表された論文によると、フィリピンの民族「アイタ・マグブコン」は、デニソワ人由来のDNAの割合が確認されている中で最も高い。

現在の人類の一部にデニソワ人のDNAが残っているのは、私たちの祖先のホモサピエンスがかつてデニソワ人と出会い、性的関係を持って、子どもをもうけたことによる。

こうした「交雑」が起きたのは今から5万年以上前、アフリカを出た現生人類がネアンデルタール人やデニソワ人と出会った時のことだ。ただ、特にデニソワ人の場合、遭遇がどこで起きたのか特定するのは難しい。

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