ブルー・オリジン宇宙船、82歳女性が搭乗 60年前に宇宙飛行士の訓練

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ニューシェパードは着陸前にパラシュートを使って減速する見込み/Blue Origin

ニューシェパードは着陸前にパラシュートを使って減速する見込み/Blue Origin

「私はNASAに4回連絡して、『宇宙飛行士になりたい』と言ったけれど、誰も相手にしてくれなかった」とファンクさんは振り返る。「『ウォリー、君は女の子だからできないよ』と言われた私は、『自分が何だろうと、やりたいと思えばできる』と言い返した。私は誰もやったことがないことをやるのが好き」

ファンクさんはパイロットとして豊富な操縦経験をもち、飛行時間は1万9600時間超、3000人以上に自家用機や民間航空機機の操縦方法を教えてきた。「FAA(米連邦航空局)の免許は全部持っている。あなたを追い越すことだってできる」と冗談を口にしている。

ただ、ニューシェパード搭乗にそれほどの経験は求められない。完全自律式宇宙船の同船では、テキサス州にあるブルー・オリジンの施設でわずか数時間の安全講習と訓練を受けるだけで、実質的に誰でも宇宙飛行士になれる。

ニューシェパードの準軌道飛行では、音速の約3倍の速度(時速約3700キロ)で、ロケットがほとんど燃料を使い切るまで上空へ向けて飛行。宇宙船はロケットを離脱してホバリング状態となり、乗客は数分間、無重力を体験できる。これは、ジェットコースターが最高地点に達した瞬間に感じる無重力感が持続するような状態で、その後重力に引き戻され、地上に向けて降下する。

ニューシェパードは巨大なパラシュートを展開して時速約32キロにまで減速し、着陸する。乗客が感じる衝撃は座席のクッションが吸収する。

ガーディアン紙が2019年に紹介した経歴によれば、ファンクさんは過去に、ブルー・オリジンと競合する米宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックが建造する宇宙船の搭乗券も購入していた。ファンクさんがこちらにも予定通り搭乗する計画なのかどうかは分かっていない。

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