新型コロナ対策で地球の振動が急減、都市封鎖が静寂もたらす

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新型コロナ対策により、地球の振動が少なくなる現象が確認されている/NASA

新型コロナ対策により、地球の振動が少なくなる現象が確認されている/NASA

(CNN) 大勢の人でにぎわっていた街から人影が消え、道路を走る車は数えるほどになった。外出する人は減少の一途にある。

新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めようとするそうした対策の中で、自動車や列車、バス、人の往来などによって発生する地球の振動が少なくなる現象が、世界各地で観測されている。

環境地震ノイズと呼ばれるこうした振動の減少は、ベルギー王立天文台の地質・地震学者トーマス・ルコック氏が、首都ブリュッセルについて最初に指摘した。

ルコック氏によると、ベルギーが休校や休業などの対策を始めた3月半ばごろから、ブリュッセルの環境地震ノイズは約30~50%減った。この環境地震ノイズはクリスマスの12月25日と同程度だという。

観測所によってはこの影響で、普段は記録されない小さな地震などの振動が観測できるようになった。

例えば大都市ブリュッセルにある観測所は普段であれば、日常の騒音に紛れて小さな地震活動は観測できない。このため地震学者は地中の深い場所にある観測所を使って地震活動を記録している。

「しかし街が静かになったため、地中とほぼ同じくらいうまくいくようになった」とルコック氏は話す。

英国の地震学者も、英政府が封鎖を発表して以降、ロンドン西部で観測されたノイズが減ったと報告している。

米カリフォルニア工科大学の研究者も、特にロサンゼルスでノイズが激減したことを示すグラフを投稿した。

環境地震ノイズの減少は、国民が政府の指示に従って外出を控えている証であり、封じ込め対策の効果を見極める目的でも利用できると専門家は指摘している。

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